会わない後悔より会う後悔。

Hello!ProjectとSUPER EIGHTEを愛するアラサーOLの戯言

舞台「マクベス」感想

7月1日(金)

丸山さん主演舞台「マクベス」を観劇した。

わたしのクソ名義、一般先行、一般は全て滅されたのだが、心優しきお友達が譲ってくださり、1公演観ることができた。

 

実は私、ハロプロだけでなく、某若手俳優集団*1も追っていることもあって(なんて気の多い野郎だ)、舞台観劇には慣れていた。シェイクスピアの作品も彼らの舞台で、DVDではあるが見たことがあった。*2

そのため、どうしよう!マルちゃん舞台!きゃっきゃ!みたいな気持ちも特になく、観劇も好きなので、わりとナチュラルな気持ちで見に行くことができた。

 

とはいえ、少し不安な部分は何点かあった。

・「マクベス」未読、初見

・今まで見たシェイクスピア作品が全て喜劇、そしてオールメイル*3

・ジャニーズの舞台がはじめて

 

ギリギリまで見に行く予定でなかったので、作品理解が少なかったのが言い回しが難しいシェイクスピア作品に向かうに対して少し不安だったし、なにせジャニーズの人の舞台ははじめてだったので、普通の観劇と雰囲気が違ったらどうしよう・・・とか心配だった。二点目のオールメイルの件はこのあと・・・

 

そんな不安も抱えながら、「マクベス」を観劇しました。

その感想や気になる点を、超主観的につらつらと。

 

!ここからネタバレを含みます。

 

役者・丸山隆平だった。むしろ「マクベス」だった。

多分アイドル・マルちゃんのファンで、きゃっきゃ♡マルちゃんカッコイイ♡というような感覚だけで見に行っていたら、結構なボディーブローでKOされていると思う。

シェイクスピア作品で言い回しはやはり難しいし、悲劇だし、戦争だ暗殺だというような残虐なシーンがたっぷりんこ。血のりのオンパレードなので、さぞ刺激が強かっただろうし、濃厚なラブシーンも、生首もあったから飲み込める年齢の下限もそう低くはなかっただろう。そんな中難しく、普段見るアイドルのステージや、ドラマとは違った丸山さんの動き。殺陣もそうだが、顔つき、目の色が「マクベス」であった。

マクベスは勇敢で優秀な将軍であり、戦果をあげ、領主になるなど着実に地位をあげる真面目な男であったのに、魔物の予言により、妻と共に狂わされていく悲しくも、正しい男。狂わされ暴君となった部分と、それでも真の弱さのためなりきれない部分。その落差をうまく演じていたのではないかな、と思った。普段闇のある丸山さんだったからだろうか。弱気しょぼしょぼマクベスが、丸山さんに重なって見えたり。

 

他の俳優さんは、お恥ずかしいですが、みなさま初見の方々であったけど、みなさま舞台に立たれる俳優さん。とても映えるし、迫力もあり、世界観にはまる素晴らしい方々だった。

3人の魔物の動きがとてもキレイ。私は舞台を見る時はアンサンブルの人をよく見る様にしている。そこで、その舞台の全体を見れるような気がするからなのだけど。

とてもよい舞台装置、演出をこのお三方がうまくつかっていると思った。

亡命していたマルカムの元に、マクダフが挙兵をすすめるシーン。マルカムの挙兵なんて考えていないとオネエにも見えるような飄々としているところから、マクダフの意志を見抜き、本来のマルカムに戻る演技は、おお、とびっくりした。

マクベス夫人の本当にマクベスが好きで好きでだからこそ、男になるのです!と持ち上げて、悪さしてまでもその野心を予言の通りに実現させるのです!と唆すシーンも、とてもよかった。そしてとりあえず、マクベス夫人役の安藤聖さんの体が、細いのに出るとこ出てて、腰がしなやかで、とてもエロかった…キレイでした。

 

気になる箇所

ダンカンが話している時に、後ろに人影のような?首吊り人形?がどーんって出てきたよね?あれって魔物・・・?

 ※7/14追記

反逆したコーダーの領主の処刑では?というお友達からお話いただきました。

…確かに!それならしっくりくるかも。



 ・マクベス夫人が夢遊病で手を洗い懺悔するシーン。

マクベス夫人の白い衣装のお尻に、血のりかな、赤く丸くしみになっていたとこ。

経血・・・?でもそれに何の意味が?ダンカン暗殺時の痕跡?

 

カーテンコール

カーテンコールで出てこられた丸山さんが「マクベス」ではなく、丸山さんの顔で少しホッとした。マクベスとシンクロするのはとても大変な作業で、一度入ると飲み込まれてしまうのではないか、という心配が少しあった。しかし、ちゃんと丸山さんで出てきたので、俳優だけでなくアイドルの器用さみたいなものが垣間見れたような気もした。(丸山さんは器用に見えて不器用だとは思うけど。)

 

そして驚いたのはスタンディングオベーション

今まで見ていた舞台は、基本的には楽日しか(たまにDVD収録日も)スタンディングはしていなかった。私の観にいった「マクベス」公演日は序盤も序盤。

3回のカーテンコールの内、2回スタンディング。ジャニ舞台を以前みたことのある一緒に入ったお友達が、「これはジャニ独特の文化かもね。」とおっしゃっていた。

舞台とはいえここは少し色が違うな、と思ったり。

 

問題のラブシーン

観劇前に濃厚ラブシーンがあるよ♡というネタバレ(まあシェイクスピアの作品にネタバレもクソもないのだが)を踏んでしまっていたのだが、それはきっとその人の見た真夏の夢だったんだろう・・・ひと夏の蜃気楼さ・・・と目に入らなかった、現実ではなかったと処理していたけど、実際にありましたね!幻ではなかった!

ちゅっちゅしてるシーンって今まで見たシェイクスピア作品にもあったのだが、なにせオールメイルで男同士(一人女装)でちゅーして、おいおいおいおい(笑)って感じで、思えば、あんまり愛だの恋だのの舞台って観ていなかった(若手俳優集団の舞台ですし!)ので免疫がなく・・・。

でも、私は舞台を観劇しにきているのだ、役者・丸山隆平を見に来ているのだ、という気持ちが大前提だったので、キャーーー!!嫌だ!なんなの!みたいな気持ちにはならず、思ってたより冷静に見れた。なにせ、あのシーンがあの夫妻の狂気をしっかり立たせる良いシーンであった。

 

 

 

・・・って言ってるけどさ!!!ごめんなさい!!白状します!!!

心と頭って矛盾するんですよ!!あの舞台を飲み込んで反芻すればするほど!

勿論前述は嘘ではない。本当にそう思った。でも!

心にほんの少しでも残っている、マルちゃんファン♡っていう気持ちにも、私は嘘がつけなかった!あのシーンを目の当たりにして、あらぬ妄想を働かせてしまった。

 

ああ、こんな場面でこういう風にちゅーするんだ・・・こういう手つきなんだ・・・あぁ後ろから抱きしめる腕がエロいなあ・・・やらしいことしたいのに夫人に遮られて、また誤魔化そうとするあの感じ、丸山さん可愛いなあ・・・あんな感じなのかなあ・・・ でもこれマクベスだし、本物とは切り離されてるのかな、でも演技って経験をベースに行うことあるよね、自然な仕草が全くでないってこともないし・・・という脳内で繰り広げられるあらぬ妄想劇場。

えぇ、これ自担*4だったらどうなってたんだろう・・・ というまだ現実にもなってない杞憂。

 

マルちゃんがらぶらぶちゅっちゅしてる・・・っていう気持ちが私は1ミリもありませんでした、とは申し訳ないけど言えない。

そしてそんな私を、私は殴りたい!!!!!

 

だって舞台を見に来たんですよ、私は。ジャニーズとか関ジャニ∞とか関係ない!

シェイクスピアの舞台「マクベス」を観劇しにきたんです。

なのに!そんな気持ちになってしまったのが、本当に本当に腹立たしい!

もう関係者各位に土下座して歩き回りたい。

 

そんな見苦しい懺悔は置いておいて・・・、

舞台「マクベス」、とても素晴らしいものでした。

まだ千秋楽まで続きますが、マクベスカンパニーが、ケガなく無事に完走できることを祈っています。

 

*1:戦隊ヒーローと2.5次元ミュは俺らに任せろ!な大手芸能プロの人たち

*2:ヴェニスの商人」「十二夜

*3:男性俳優のみで演じる

*4:安田章大さん