旧グループとは一転、がらっとカッコイイ路線を突き進んでいるアンジュルム。
改名後一発目のシングル「大器晩成」の威力が大きかったのか、新規のファンが増えているように思う。それを見て、良い起爆剤になったねと喜ばしい反面、旧グループであるスマイレージが大好きだった私は、スマイレージを知らずにアンジュルムを賞賛する新規の人を眺めては、寂しくてしょうがなくなる気持ちが止められずにいる。「私の好きだった(知っていた)スマイレージはもういない」この言葉に尽きるが、良きも悪きも、変化はいずれ訪れるものである。変化に順応できない者は散るまでだ。
さて、今回のテーマはスマイレージ改名前後について語るみたいな重い話ではなく、新曲のレビューです!
カントリー・ガールズ同様、最近出すシングルごとにメンバー構成が変わっているアンジュルム。今回のシングルは、5期メンバー・笠原桃奈ちゃんが加入して一発目のシングル。
ルーキーかみこが入ってまだ1年経過せずでのかっさーの加入。個人的には、もう少しかみこが一番下の後輩として可愛く愛されているところが見たかったし、もう少し後輩らしくいさせてあげたかったのだが、新体制のアンジュルムには、どうしても9人のフォーメーションというものが欠かせなかったのだろう。
そこに関しても、やはりさみしさが抑えられないけど・・・(置いておいて)
上手く言えない/愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間/忘れてあげる(曲順未定)(初回生産限定盤A)(DVD付)
- アーティスト: アンジュルム
- 出版社/メーカー: アップフロントワークス
- 発売日: 2016/10/19
- メディア: CD
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1. 上手く言えない
繰り返しが効いた、キャッチーでアップテンポな曲。まさに、最近の アンジュルムといえば、というような表題曲。作詞曲も中島卓偉さんですしね。とてもわかりやすく、アンジュルムです。
私もこの系統の曲は嫌いではありません。むしろ好きな系統。しかし、繰り返し聞いてみて深みが感じられるかというとそれは疑問。(「大器晩成」が私にとってはそれでした。とても一撃はでかいけど、その後はといえばお察し。)
キャッチーな曲に求めるのは難しい要素ではあるかもしれないですね……(私自身がかなり強めのつんく推しなのは否めない)
「アンジュルム」として、今出すシングルとしては、とてもぴったりです。
好みのポイントは、最後のサビ前、
言いたいことは嫌っちゅうほどあるのに… それでも それでも
パンチきいてますね〜!!
Aメロの節違い、タケちゃんの低音からのタメ。そして繋がる、"それでも それでも"のパートが、新人二人。ここの"それでも それでも"が、ガツン!!と響く。タメからの新人、さすが、今アンジュルムに求められている即戦力という感じが滲みでています。
あとは、りなぷ〜の高音→フェイク。
最近Hey! Say! JUMPの伊野尾くんに顔だけでなく名前と行動のやる気のなさ(いい意味で)似ていると話題の勝田里奈さん。正直りなぷ〜にここまでの高音からのフェイクが合う(歌える) とは考えていませんでした。りなぷ〜ももう十分先輩なんだなあと今更かもしれませんがしみました。
センターむろの、あの煽ってるけど全然そそられないエロさなんなんですかね。好きです。
2. 愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間
雨子先生タイトルが長いよ( ; ∀ ; )「愛進愛退」と略されているようですね。
雨子先生の歌詞は一定のハロプロらしさみたいなものがあって、私は好きです。今回のこの曲も、現代の問題を取り入れながら、愛について語っている感じが良い。
曲に関しては、これをアンジュに振り分けるかぁ…というのが正直な感想。色んな種類の楽曲にトライするのは勿論、そうでなければいけませんが、各グループ得手不得手というか、得意分野、似合う曲があるのは確か。これには、果たしてアンジュ振り分けでよかったのだろうか、という疑問は残ります。
Aメロの音声はイジリすぎではないか?モーニングより酷い。このイジリ加減では、誰の声か判別がまるでつかない。曲のテーマに基づく均質化でも表しているのかわからないけど、これではアンジュルムの声の良さが映えない。
この曲の良い所は大きく2点。新メンバーかっさーのメイン起用とMVの2つかな。
前回の「次々続々」でのかみこメイン同様、新メンバーをセンターメインに据える体制。即戦力だからこそできる技ですよね。アンジュルムのこの\超大型新人ドーン!!/というたくましさにワクワクさせられていますし、初見でのハラハラ感も含めて楽しいです。目立つ落ちサビにかみこっていうところも、合わせて楽しんでほしい。
そして、MV。曲調に合わしたエレクトリックさが思ったよりチープじゃない!手の軌道に合わせたレーザー光線が、いい感じにかっこいい。
3. 忘れてあげる
今回のトリプルA面の中で一番好きな曲です。
前回の「糸島Distance」と系統は同じかな。いわゆる歌謡曲系。失恋ソング。しみったれた女の歌!!! 大好きなんですよ、これ。
こころなしか、AFOD*1に似てます。
あんなイケイケロック!みたいな曲歌っていて、それこそが「アンジュルム」として定着してきているけど、アンジュルムメンバーの声って全体的に甘いんですよね。
だから、こういうタイプの曲の方が、本来の声質自体は映えてくる、生きてくる感じ。
そして、天を仰ぎながら歌うあやちょの、「忘れてあげる」。女神光臨かな…
頼もしい後輩も増え、すっかりあやちょのパートも減りましたが、この哀愁と、醸し出される大物感は、今のアンジュルムではあやちょにしか出せません。残されし初期メン。あやちょは第二の道重になり得るのか?乞うご期待。
【総括】
あいあいのぱっつん前髪最高。
(突然)
確かに、私の好きだったスマイレージはもういない。けれど、これからも見ていきたいと思わせる爆発力がある彼女達が魅せる(見せる)踏ん張りが、うかがえる一枚です。
*1:モーニング娘。18枚目のシングル「AS FOR ONE DAY」